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夜明けの迷い子

新章開幕。
アキバの街中で奇妙な殺人事件が発生。
アカツキは「天秤祭」を機に芽生えた焦燥や戸惑いを抱えたまま、アキバの夜を奔走する。



ナズナ

苺大福大好きな狐のお姉さん

名前ナズナ
レベル90
種族狐尾族
職業神祇官〈カンナギ〉
HP10771
MP10637

〈西風の旅団〉においてソウジロウを支える狐耳のお姉さん〈神祇官〉。ソウジロウはカリスマ型のギルドマスターなので、ギルド内の実務は一手に引き受けている。メンバーからの信望も厚いナンバー2である。
 ソウジロウを慕う女子が作り出したハーレムなどと揶揄される〈西風の旅団〉だが、ナズナはその創立メンバーであり、伝説的なプレイ集団〈放蕩者の茶会〉時代からソウジロウとのつきあいのある歴戦のプレイヤーでもある。
 ソウジロウを弟のように可愛がりながらも余裕を持ち、温かい気持ちで仲間を支えるナズナは魅力的で、ギルド内外にファンも多い。

「シロエのところは、意地っ張りばっかりだ。類は友を呼ぶのかねえ」

[イカサマさいころ]
サイコロ形の装飾品。幸運を呼ぶ魔法の力でクリティカルを確実に起こすことができるが、再使用規制時間が長く1日1度の使用が限度。普通のサイコロとして使えるが、ナズナはなぜかロクな目が出ず封印している。
[無明・打姿]
〈神祇官〉専用の刀。障壁強化、呪文詠唱の速度上昇の効果に加え、回復魔法にクリティカルが発生する優れ物。頑丈な拵えで武器としても使用でき、よく前線で振るっている。ある刀匠から博打で巻き上げた戦利品。
[妖精銀糸の帷子]
《ミスリル−かたびら》
ミスリルの糸で編んだ〈製作級〉防具。繊細で肌に直接着ても痛くない。鎧と重ね着可能で日頃から服の下に着ているが、ナズナは酔うとこれ一枚で徘徊するのでソウジロウの目に触れる前に捕獲され、自室に放り込まれる。


多々良

ヤマトの誇る最高の刀匠は人嫌い

名前多々良
レベル90
種族ドワーフ
職業武士〈サムライ〉
HP13421
MP6710

ギルド〈アメノマ〉に所属する〈刀匠〉。〈刀匠〉は武器種別「刀」を専門の作成する、生産系と呼ばれるサブ職のひとつで〈鍛冶師〉の上級職にあたる。かなり特殊で専門的なサブ職のため、ヤマトサーバーでも高レベルの〈刀匠〉は数人しかいないと言われている。
そのため過去には高性能な「刀」を求めるプレイヤーの間で争奪戦に近い状況になったこともあり、本人のなかでは警戒心を高めるトラウマとなっている。
生粋の生産職人であり、メイン職のレベルこそ高いものの、それはほとんど試し切りのために磨いた腕。普段は鍛冶場にひきこもり、作刀を続けている。

「うん、本当。景気よく現金払い……だったかな」

[黒水晶のゴーグル]
《スモーキークォーツ-》
激しい光を遮る半透明な宝石、黒水晶をはめ込まれたゴーグル。 炉を使った製作にボーナスを得るアイテムだが、多々良の場合は人と視線を合わせないようにするために、装備したまま店番をしていることもしばしば。
[鉄食み鼠]
《てつは-ねずみ》
極めた〈刀匠〉の元に現われるという伝説の幻獣。錆を食べ、道具や素材の手入れを行ってくれる。手のひらサイズの愛らしい容姿のため欲しがる者は多いが、〈刀匠〉の苦行さから入手は至難とされている。
[火鼠の革手袋]
赤竜のブレスに飲み込まれても手首だけは残るほどの火炎耐性を持つ、火山のレアモンスターの毛皮で作成する手袋。汚れても火にかければ元の綺麗さに戻るため、ずぼらな多々良は重宝している。


ミカカゲ

相棒アリーと今日も製菓三昧

名前ミカカゲ
レベル74
種族ヒューマン
職業森呪遣い〈ドルイド〉
HP7502
MP7363

開発・研究系ギルド〈ロデリック商会〉に所属する〈料理人〉。もっとも本人はスイーツを専門にしているために〈製菓職人〉を名乗っている。美味しいお菓子を作ること、美味しいお菓子を食べてもらうことを生活の中心に据えているために、メイン職業のレベルは少し低い。
もっともメイン職業である〈森呪遣い〉の呪文で呼び出した植物精霊アルラウネのアリーとは非常に親しく、姉妹のように暮らしている。荷物運びのマイコニドや、子守歌精霊オーキスなどとも楽しくやっているようだ。

「そんなのは焦がして失敗したジャム以下だよ」

[火蜥蜴の鍋つかみ]
《サラマンダー-》
淡い藤色に桔梗を散らした涼しげな柄の小振袖。アキバの生産ギルド街にホームを構える〈和服屋小町〉オリジナル商品。〈和服屋小町〉はエルダーテイルの世界には少ない着物や振袖など日本風の衣服を自作している。
[ベルダンの手回し調理器具]
とあるダンジョンで見つけた魔法の調理ナイフ。使用時には先端に4枚の風の刃が現れて回転し、輪切り・丸千切り・擦りおろし・泡立て・混ぜと大活躍の万能調理器具(フードプロセッサー)になる。
[エンゼル・マカロン]
マカロンそっくりのベレー帽。高品質のお菓子を大量納品するクエスト〈夢色パティシエール〉の報酬で、菓子制作に品質ボーナスがつく。助手のアルラウネにもレプリカ品を身につけさせるぐらいのお気に入り装備。


リーゼ

少女たちの生真面目な〈軍師〉

名前リーゼ
レベル90
種族ハーフアルヴ
職業妖術師〈ソーサラー〉
HP8758
MP13137

アキバ最大の戦闘系ギルド〈D.D.D〉において教導部隊のとりまとめを行う〈妖術師〉。責任感が強くきっぱりとした性格で、ギルド内では高山三佐などとならんで〈Drei-Klauen〉などと呼ばれている。教導部隊とは、〈D.D.D〉の主たる目的である大規模戦闘を行うにあたって、入団初心者などに基本的な戦術や連携を教えるための部隊である。
規律正しく生真面目で、記憶力に優れるリーゼにとっては適任の部署なのだが、その性格からか、同僚の男性にはからかわれたりすることも多い。もちろんからかわれるのも愛情の裏返しで、ギルド内にはファンも多いようだ。

「こんなことをいうとなんだか自慢げに聞こえてしまいそうですが、〈D.D.D〉は悪くないギルドです」

[女王の誇り]
《プライド・オブ・クイーン》
蓄積した魔力に応じて様々に色合いを変える不思議なクリスタルをあしらった豪奢な杖。レイドクエスト〈古の女王〉での戦利品。同属性の魔法を連続使用することで威力が上昇していく効果を持つ。
[北極星の小壜]
青く輝く冷気が中で渦巻く美しい細工の小壜。開くと北極の冷気が荒れ狂い、短時間の間広範囲の敵に移動阻害効果をもたらす。使うと中の冷気が再び溜まるまで一日の時間を要するので、使い所を見極める必要がある。
[がんばりましたカード]
〈メッセージカード〉という〈筆写師〉の製作級アイテム。文章や画像を入れて相手に贈る。これは、ゲーム時代に〈D.D.D〉のメンバーにご褒美として配布していたもの。三佐によるデフォルメされたリーゼのイラストが添えられている。


レイネシア

ぐうたら好きな小さな外交官

名前レイネシア
レベル14
種族ヒューマン
職業薔薇園の姫君〈プリンセス・ローズガーデン〉
HP1147
MP695

コーウェン公爵家の姫君にして“イースタルの冬薔薇”と称される伝説的な美姫。領主会議での大騒動(『ログ・ホライズン4 ゲームの終わり(下)』)の責任を取らされて、アキバの街で領事見習いを勤めている。
 本人はぐうたらで怠惰。毎日昼寝をして過ごしたいのだが、貴族としての責任感は強く、結局は仕事をしてしまうと言うかわいそうな姫君でもある。多くの〈大地人〉の相談を受け、〈冒険者〉との間で橋渡しをする仕事は多忙であり、なかなか息抜きも出来ない様子。
 〈D.D.D〉のギルドマスターとは良い雰囲気だと言われているが、本人は犬猿の仲であると考えている。

「ままなりません——」

[榴飛燕のチョーカー]
燕を思わせる流線型に深海石を削りだした、艶のある濃紺の首飾り。レイネシアが自分には似合わないと思いつつ、形と色合いの美しさに惹かれてつい買い求めてしまったものである。もっと似合いそうな人に贈呈しようか悩み中。
[ポケット付きブランケット]
対冷素材で織ったポケットつき膝掛け。懐炉を入れればほんのり暖かく、気を抜くとそのままぐたーっとしてしまいたくなる。姫いわく「魔法の品ではないのだが、まるで魔法がかかっているみたい」だそうな。
[白丸兎のファー]
《しろまるうさぎ》
エッゾに生息する〈白丸兎〉の毛皮から作られた純白のコート。アキバの服飾系ギルドから贈られたもので、防御力は皆無だが可愛らしく女性人気は上々。白い衣服は汚れが目立つのでエリッサは気をつけている。
© Touno Mamare 2014