ログ・ホライズンに登場するたくさんの人物にいろいろなキーワード。
「あれっこれって何だっけ?」なんて思うことはありませんか?
そんな時には、この「ログ・ホライズン データベース」にお任せあれ!
もちろんログ・ホライズンTRPGに関するルールやデータに関する情報も検索できちゃいます。

気になるキーワードのピックアップや、ちょっとした特集なども企画進行中です。
新しい試みなので少々ばたばたするかもしれませんが、皆様と一緒に盛り上げていきたいと
考えておりますので、応援をよろしくお願いします!

ナナミの一日 《ななみのいちにち》
 
早朝5時30分
三日月のギルドホールにあてがわれた部屋の小さなベッドでナナミは目覚める。現代っ子が大多数を占める三日月では圧倒的早起きであり、相部屋のメンバーたちはみな夢の中である。起きて最初にすることが体に怪我をしていないか、身の回りのものが無くなっていないかの確認なのは、廃棄児としてストリート暮らしだったころの癖が抜けきっていないせい。
皆を起こさないようにホールの外に出ると、ギルド会館内は静かながらも職員たちの気配がしっかりと感じられる。三日月のギルドホールで暮らし始めた当初、ナナミは同じ人が24時間ずっと働いていると思っていたのだが、制服や髪形が同じだけで別の人が交代で務めているのだと最近わかった。
掃除や受付の職員たちにペコリと挨拶をしながらギルド会館の外にでると、ギルド会館周辺のごみを拾う。たまに冒険者の落し物を拾うこともあり、これは窓口に届けておけば後でお小遣いがもらえる。

6時30分
ギルドホールに戻って、ほかのメンバーを起こして回る。〈冒険者〉のようにダンジョンに行ったり素材収集できないナナミがギルド内で任されている仕事のひとつだ。大体のメンバーはドアをノックして声をかければ起き出してくるよい子ぞろいなのだが、飛燕だけは同室で寝泊りしている小竜、アイゼルが声をかけた程度では起きやしないため、ベッドによじ登って「どーん!」する許可が出ている。

7時
食堂にて朝食をとる。〈三日月同盟〉はそれなりの大所帯なので、食堂に集まっての朝食はかなりの混雑になる。そのため、早めに食べ終わったメンバーが抜けた後、少し時間をずらして次のメンバーが食卓につく、といった緩やかな入れ替え制をとっている。ナナミも食器の運搬などを手伝った後、皆と同じテーブルについて朝食をとる。今日はギーロフがオムレツにネコの絵を描いてくれた。

8時
朝食のあとは90分ほど勉強の時間がとられている。意図せず「長い夏休み」となった少年少女たちだが、地球での習慣から離れすぎるのも問題がある、という提言から始まったものだ。ナナミはまず文字の読み書きから教えてもらっている。(ひらがなの書き取りはほぼマスターしたらしい)

10時
いつものフードに大きなリュックを背負ってお出かけ。アキバの街を回ってゴミ拾いを行なう。ギルドの大人たちはナナミに「もうそんな事をしなくてもいいよ」と言ってくれるが、こうやってゴミを拾うのはナナミの「仕事」であり、アイデンティティにかかわる問題なのである。それに、そういったゴミの中にも時たまきれいな硝子玉や模様の書かれた陶器のかけら、透き通った薬のビンなどが見つかることがあり、ナナミの「宝物」は今も増え続けている。

13時
ギルドの大人が持たせてくれたサンドイッチのお弁当で昼食。銀杏広場の片隅でトマトとツナのサンドイッチをほおばっていると、他の〈廃棄児〉たちも集まってくる。皆それぞれに仕事をしているが、お昼にはここに集まって世間話や情報交換をしているのである。今日はマイハマのメバルがたくさん入荷してお買い得らしい。

14時
拾い集めたくずのかごを町外れにある建物に持っていく。ここはナナミたちが集めたゴミを集めて、代わりに〈福引券〉を渡してくれるところだ。(ちなみにここの職員もギルド会館の職員たちとそっくりだ)
この券は〈冒険者〉が買ってくれるので、小額だがナナミの貴重な生活費になっていた。いまは〈三日月同盟〉でお世話になっているため、券の売り上げは将来のために貯金している。

15時
ギルドホールに帰宅。〈三日月同盟〉でお世話になるようになってから、うがいと手洗いを毎日するように教えられた。どうして大事なのかナナミにはいまいち理解できていないが、周囲のみんなもやっているし、うがいをしたり手を洗うと気分がすっきりするので気に入っている。

16時
街の外に狩りに出ていた飛燕が帰ってきた。食堂でお茶やお菓子を食べながらマリエールたちに報告を行っているので、ナナミも飛燕のひざの上によじ登り、一緒に今日の冒険の話を聞かせてもらうのが恒例となっている。マリエールが自分のひざの上に座らせることもあるが、基本的には飛燕のひざの上が彼女の特等席だ。飛燕も反応こそそっけないがナナミを追い払うようなことはしない。
今日はハイコーストまで足を伸ばして〈毛長羊〉を狩ってきたが、途中で〈緑小鬼〉の哨戒部隊と遭遇して乱戦になったらしい。戦闘の得意な〈冒険者〉であればなんてことはないハプニングだが、ナナミにしてみれば大冒険である。興奮して続きをせがむナナミの様子にヘンリエッタが鼻を押さえて後頭部をたたいているのもいつもの風景と言える。

18時
この時間から夕食が始まる。昼間の活動が終わるのはまちまちなため、大体2~3時間ほどの間は入れ替わり立ち代りでメンバーが食事をとりに来るようになっている。交代で配膳や食器の運搬のお手伝いを行うのもナナミのほか、アシュリンら年少メンバーの仕事だ。今日のおかずははメバルフライのあんかけ南蛮ソースだった、ざくじゅわでうまうま。

20時30分
食事の片づけが終わったら入浴の時間になる。〈三日月同盟〉のギルドホールには規模の割りにかなり立派な風呂場が設置されている(マリエールの趣味だ)ため、数人まとめてゆっくり湯船につかることができるようになっている。また、マリエールと一緒になったときは彼女が頭を洗ってくれる。
こんなふうに毎日風呂に入れたり、水やお湯がいっぱい使えるというのも、ナナミがストリート暮らしをしていたころは考えられなかったことだ。

21時30分
お風呂から上がったら湯冷めしないうちにベッドに入る。幼いナナミはこの時間にはすっかり眠くなっているため、夜更かしなどはほとんどしない(できない)。
おやすみなさい……。

関連項目