アキバで五指に入るとされる巨大戦闘系ギルド。
”先生”アインスの呼びかけで、「攻略情報の共有」を目的に運営されている。その性質上、レイドの先陣争いよりも、ある程度攻略がパターン化されたクエストを研究、より簡単にクリアできる方法を探るという活動に労力を割いている。周囲からは「戦闘系ギルド」というイメージで見られないことが多い。
純粋に最先端のレイドを目指す優秀なレイダーは他の有名戦闘系ギルドに流れがちなため、ホネスティの戦闘部隊は多くが、アインスの理想に共鳴したメンバーで構成されている。ギルドの外のプレイヤーも含めた「みんなのために」という行動原理は、良かれ悪しかれギルドとしては異質であり、それ故にアインスの心労は〈エルダー・テイル〉がゲームの頃から尽きなかった。
〈大災害〉後はその傾向がさらに顕著になり、アインスの理想は多くの共鳴者と、それ以上の、良心に依存しようとする寄生者（フリーライダー）を引き寄せてしまっている。「みんなのために」を標榜するアインスはそれを切り捨てることもできず、昔からアインスを支えていたメンバーの中からも離脱者が現れ、まさに〈ホネスティ〉は転機を迎えているといえる。それでも、一部のメンバーは当初のギルドの理念に則り、アキバ、そしてヤマト全体の〈冒険者〉のためにと、〈妖精の輪〉の転移ルートの探索を進めている。
アキバにおいて、〈大災害〉前後で最もその雰囲気を変えてしまったギルドの一つと言えるだろう。