レイネシアの親友であり姫お付きの侍女。
身長１７０ｃｍ。濃いはしばみ色の髪に黒い瞳。体型はスレンダー。一般論ではなかなかの美女なのだが、レイネシアに側近く仕えているためにまったくその実感がわかないらしい。また、レイネシアにお小言を言ってばかりいるために眉間にしわが固まってしまい、本人はそのことを非常に気にしている。
舌の上にハーフアルヴの紋章が出現した非常に珍しいエルフで、その結果故郷では「罪印のエリッサ」と呼ばれ疎まれていた。エルフ集落においては厄介者だったために、人質交換に近い形で人間の都市マイハマへと出されたのだが、身元引受人（一説には結婚相手）が手続き中に死亡、相手に会う前に未亡人となってしまう。とはいえ本人は相手に対する愛着もなかったためにさほど気にすることもなく、その貴族の家に住み込みとして働き始める。
ある事件においてマイハマ公を助ける働きを認められたために、一代騎士として就任。しかし、騎士団勤務を嫌い城内での勤めを希望したため、彼女が騎士位を持っていると知るものはマイハマでも数が少ない。同領地で唯一無二の侍女騎士であった。マイハマ侍女隊に所属していたが、アキバ殺人鬼事件の後に辞意を表明し現在は無位でありフリーになっている。
戦闘能力は低いがいくつかのエルフ式魔法を使えるために、特に屋内ではそこそこの自衛能力を持つ。メイン武器は短刀。
細かいことによく気が付く有能な侍女。人間世界に対して距離を置いた態度をとることが多いが、それはレイネシアの母サラリヤにこき使われたことも影響している。しかし、その娘レイネシアに仕えるうちに徐々に考え方も変わっていっているようだ。侍女の中では筆頭であり古参でもある。そのためレイネシアからの信頼も厚く、公の場でなければ気やすい口調で話している。〈水楓の館〉を実際に取り仕切っているのも彼女である。結婚（というよりも赤ちゃん）に興味はあるものの、恋愛に対して温度が低い性格と長い寿命のために後手に回ってきた。