◆ログホラ・ウェンズディ23

エリッサ

 皆様こんにちは、「ログホラ・ウェンズディ」担当のエリッサです。毎週水曜日に更新の「ログホラ・ウェンズディ」の進行とTwitterでの告知を受け持っております。初めての方も、すでにお馴染みの方もよろしくお願いします。

 「ログホラ・ウェンズデイ」は、『ログ・ホライズンTRPG』をより楽しんでいくためのさまざまな情報をお届けして、週末のログホラTRPGライフを盛り上げようというサポート企画です。毎回、データの紹介記事やお便りの紹介などさまざまなコーナーをお届けします。

 今週は、ついに「ログ・ホライズン8」の発売日がやってまいります。今回は年少組の皆さんがアキバから西へ旅をするお話とのこと。今から待ち遠しくて、そわそわしてしまいますが、ここはぐっとこらえてお仕事をやってまいります。

 それでは今回は「デザイナーズレター」をお送りします。早速参りましょう。

◆デザイナーズレター

「デザイナーズレター」とは、ログ・ホライズンTRPG開発チームが皆さんへ発信する情報コーナーです。
 「エリッサの相談窓口」や「イントゥ・ザ・セルデシア(ミニサプリ)」ももちろん広義では開発からの情報発信ですが、ここでは「レター」の名前通り、もっと直接的なプレイエイドやディベロップのヒントを公開していきます。

 では早速今回のレターに行ってみましょう。

 皆さんこんばんは(更新が19時なので便宜上夜ということで)。
 LHZ開発チームです。
 大きなイベントの続いた8月も終わり、夜はすっかり過ごしやすくなりましたね。皆さんは夏休みやイベントを漫喫されたでしょうか? 開発チームもJGCに参加したり充実した夏を送る事ができました。
 ルールブックの方も好評なようでなによりです。

 さて、今回のテーマは「レベルデザイン」です。
 最近、ゲームのデザインを生業とする界隈でよく見かける言葉ですが、ディベロップするうえで重要な考え方をいくつも示唆してくれるキーワードです。今回はこの「レベルデザイン」というキーワードを中心にした記事をおくります。
 今回の記事はいつもより少し踏み込んだ、いわば「中級者向け」の記事です。
 ディベロップワークを始めたばかりのかたは今回の記事にとらわれて足を止めるよりも、どんどん試行錯誤すべきでしょう。そのときはむしろ「シナリオの難易度について」の難易度へ対するアプローチや、「ディベロッパーに向けたメッセージ他」のエネミーデータ作成支援などが役にたちます。一方で上級者の方にとって今回の記事は普段何気なくやっていることのおさらいでしかないかもしれません。
 しかし、あなたがシナリオや戦闘遭遇をデザインするうえで背景となる考え方を身につけたいと思った場合、この記事はその助けとなるでしょう。この記事であなたのディベロップワークはさらに自由に、アイデアがあふれる物に、そして何よりGMやユーザーを楽しませ昂奮させるものになるでしょう。この記事があなたの助けになることを願っています。



◆レベルデザインとは

 「レベルデザイン」という言葉は昨今様々な文脈で使われています。特にコンピューターゲームに関連するメディアで目にすることが多いでしょうか。定義があまり明確ではない状態で使われている言葉で、場合によっては「難易度調整」(これも少々具体性を欠く言葉です)という言葉の代わりに使っている人もいるようです。
 今回はLHZ開発チームの考える「レベルデザイン」についての記事となります。開発チームではこの言葉を、「難易度」や「ゲームバランス」というより広範に影響をおよぼす根本的な概念として――広く「ログ・ホライズンTRPGを遊ぶ過程において参加者が得る体験をデザインすること」と考えています。
 ユーザーはセッション中無数の「選択」をします。そこにはどんな選択肢があるのか、彼らはその見返りにどんな体験ができるか? そういう検討を常に行いながらゲームの全体像をデザインする事はLHZ開発チームにおいても非常に重要視されている部分です。
 そして、これはディベロッパーにとっても同じく重要な考え方となります。なぜなら、ディベロッパーがデータをデザインする事は、そのデータを用いたセッションでの体験をデザインしている事に他ならないからです。
 今回の記事はディベロッパー向け記事ですので、さまざまなレベルデザインの中でも戦闘遭遇の設計に関わる話題を中心に進めていきましょう。


▼歯ごたえとは何か?

 戦闘遭遇を設計するにあたって、設計の材料はいくつもあります。エネミー、プロップ、広さ、前後の状況、戦闘時の描写……。しかしそれらの要素について個別検討を行う前に、基本となる(そして誤解されやすい)考えについて振り返り検証してみましょう。それは「歯ごたえ」についてです。
 セッションを盛り上げる要素として「歯ごたえのある戦闘でピンチに陥るのが良い」という考え方を公言している人は少なくありません。ここで登場する「歯ごたえ」「ピンチ」の正体とはいったい何でしょう?
 LHZにおいてときおり「戦士職が数発のダメージで戦闘不能になるデッドリーなゲームでダメージ量を見ただけで冷や冷やした」という意見を見かけます。その一方で「戦闘中の戦士職はHPが0にならなければ何の問題もない」と言う意見や、(特に手慣れたゲーマー型GMにおいて)「PCにろくな損害を与えられなかった」という意見も見かけます。
 これら意見の多様性は、状況は同じだとしてもそれで「危険を感じる(=ピンチ)」かどうかは主観に基づいているという事を示しています。
 そもそも「危険」そのものと「危険を感じる(=ピンチ)」は別のものなのです。「危険を感じる(=ピンチ)」というのは「このままだと危険になってしまうのではないか?」という予想によって引き起こされます。具体的にいうのならば「HPが0になる」のが「危険」だとするのならば、「HPが0になるかもしれない可能性を感じている」状態がピンチだと言えるでしょう。ダメージ量を見て冷や冷やしている段階では、実際に戦士職が戦闘不能に陥っているわけではありません。
 ここまで解説すれば明らかですが、戦闘遭遇のディベロップにおいて目指すのは「危険を感じさせる」であるべきであり、「決定的な危険」ではないのです。
 しかし、「危険を感じるのは決定的な危険への途上であり、その両者は質的には同じもので、量が違うだけである」と考えるディベロッパーもいるでしょう。決定的な危険(=全滅)があり、そこに向かってチキンレース的にPCを追い詰めるのが歯ごたえのあるセッションだ、という思想です。
 これは正しい考えでしょうか? そうともいえるでしょうし、間違っているともいえるでしょう。
 さらなる理解のために、「プレイヤーがピンチを受け取る」についてもう少し具体的に考察してみます。

 多くのゲーマーは戦闘遭遇において「リソースを大きく失う、あるいは失う可能性から、戦闘に敗北するかもしれないと感じる」状況でピンチであると感じます。
 リソースとは、PCが持っているあらゆる資源です。【HP】はその代表例です。多くのプレイヤーは、常に未来に発生しうる問題(大ダメージの攻撃や未発見のプロップ、増援や隠密したエネミー)を脳裏に描きながらセッションを行っているため、現在に問題が無いとしても未来のために準備しておいた切り札を失う事を恐れます。
 PC全員の【HP】が0になるとその戦闘は敗北してしまうわけですから、大きなダメージに対してプレイヤーの多くはピンチを感じます。【HP】リソースが半分になるダメージを受けた場合、問題の本質は「【HP】リソースが半分になるダメージを受けたこと」ではなく「次に同じダメージを受けたら【HP】がゼロになる」という未来です。
 プレイヤー側から見た場合ピンチの本質は「対応する手段がない」ことであり、「対応手段(=リソース)の低下」は「対応する手段が徐々に減少している」状況です。
 セッション中にPCは様々な原因によりリソースを消費していきますが、リソースの種類によってプレイヤーがどの程度深刻に受け止めるかの違いが現れます。セッション中に回復が困難な種類のリソース消費は、プレイヤーが嫌がるリソースの消費とみなすことができるようです。例えば、戦闘毎に回復し増減が当たり前の【HP】や、報酬によって補てんしやすい所持金等に比べて、「制限:シナリオn回」の特技使用回数や[非売品]の[消耗品]を失う事はより大きなインパクトを与えます。

 しかしここで一つのギャップが生じます。
 プレイヤーはセッション中、これから何が起こるかわかりません。
 一方でGMやディベロッパーはダイスを振る結果はともかく、それ以外の要素についてこれから何が起こるか知っています。
 そのため、GM側から見ると「失っても問題ないリソース」が存在しえるのです。例えば「非戦闘系の特技でシナリオ1回」のものを使用するとき、プレイヤーはその特技が今後必要になる可能性があるかないか、確定しない未来を前に決断します。一方でGMやディベロッパー側がその特技は今後使わないと知っている――そんな情報格差が生じることになります。このような格差はセッションのいたるところで散見されます。
 GMから見てまだ余裕があるなと思えるような状況下であっても、プレイヤーは未来の危機を計算に入れてピンチと感じるのは珍しいことではありません。

 GMは(経験豊富であればあるほど)目の前のセッション評価においてプレイヤーの誰よりも「ぬるく」感じてしまいがちです。このことは十分に記憶すべきでしょう。GMが考えるほど、そしてディベロッパーが思うほど、セッションにおいて「本当の危険」は求められていません。
 この感覚のずれを補正するためには、ただゲームの場数を踏むだけではなくセッションを共にする仲間と十分に語らう長い時間が必要となるでしょう。

 セッションにおいて実際に求められているのは「危険の予感(=ピンチ)」であって、LHZにおいてはシステムそのものもそれを支援するようなデザインがなされています。PCは一撃をもらったあとプレイヤーが思うより粘り強く戦闘を継続できます。
 消耗表やヘイトダメージも「ひやりと感じさせること」を主眼にデザインされており、PCに懲罰を与えるためにはデザインされていません。[追撃:100]を受け取ったPCは、次の攻撃でそれが発動した場合おそらく[戦闘不能]になってしまいます(=危険の予感は大きい)が、【因果力】1点でそれを解除することができます(=実際の危険がさほど大きいわけではない)。

 冒頭で語られたように「危険」と「危険の予感」はちがいます。そしてその二つの「ずれの距離」は数値的な、あるいはシナリオ的な設計における「本当のずれの距離」とはべつに「プレイヤーの主観における(かなり臆病に見た)ずれの距離」があるのです。熟練したディベロッパーはこの違いを活用して「プレイヤーから見た場合十分な危険を感じるが、実際にはそこまで危険ではない」というデザインを行うことができます。
 戦闘の難易度をただ数値上設計することはレベルデザインではありません、それは言葉通りの意味の難易度設定でしかないのです。プレイヤーが実際受け取る体験や感情に踏み込んで設計する、あるいはしようとする。それがレベルデザインへの第一歩です。



◆戦闘遭遇を構成する要素

 さて、ここからはディベロッパーにとっての戦闘遭遇のデザインについて具体的に述べていきましょう。
 戦闘においては、プロップとエネミーとキャラクター、そしてその配置情報(マップ)が戦闘遭遇を構成します。LHZの戦闘バランスはプロップが存在することを前提としています。また同じプロップとエネミーとキャラクターであっても、その配置によって当然戦闘の歯ごたえは変わってきます。


▼プロップの基本

 プロップとはシーンに登場しているエネミー、キャラクター以外のもの全般を示します。地面や床や壁、植物や岩や崖の場合もありますし、炎の出る割れ目や毒の沼地などの場合もあります。さらには夜の闇や深い霧、なんとなく気持ち悪い雰囲気といったものであってもプロップとしてデータが存在する事があるでしょう。
 マップにプロップを配置するのは、戦闘シーンの背景を作る事とイコールと言えます。森や洞窟、マグマを吹き上げる火口、巨大な橋、墓地、海岸などさまざまなアイデアを思い浮かべることが出来ます。ディベロッパーは、〈冒険者〉がエネミーと戦うのに相応しいシーンを準備するべきでしょう。
 LHZでは特に工夫のない【一般地形】にエネミーとキャラクターを配置し、正面から衝突がおきた場合、エネミーが少し弱いと感じる数値調整になっています。これはプロップを配置する余地を残すためのものです。ディベロップに慣れてきたら、様々なプロップを配置して印象的な戦場を作り上げてみてください。きっと戦闘の楽しさが一段階も二段階も増すことでしょう。


▼プロップとその対応手段

 いくつかのプロップにはエネミーと同様にランクが指定されており、登場させるCRについての指針が記載されています。
 LHZのPCはランクの上昇により強くなっていきますが、これは攻撃力や【HP】の量といった数字が上昇するだけではありません。「対応力」も上昇していくようゲームデザインがなされています。この「対応力」とは、特殊なシチュエーションやチャレンジに適応してそれを克服できる能力です。この能力は特技やアイテムなど様々なルートでPCにもたらされます。

課題:【暗闇】
課題(暗闇)に対する対応手段:《バグスライト》《マジックトーチ》《心眼》《ダークビジョン》《キャッツアイ》《インフラビジョン》、灯火の巻物、蛍火の宝珠、暗闇透視薬、プレフィックスド効果「フクロウの」「深海の」

課題:[火炎]属性ダメージ
課題([火炎]属性ダメージ)に対する対応手段:《エナジープロテクション》《エレメンタルシェル》《シンボル・オブ・サン》、火炎のピアス、踏破の巻物、保護の巻物、プレフィックスド効果「火除けの」「耐火の」

 たとえば、シーン全体に【暗闇】を設置するシーンエフェクト【暗闇の帳】のランクは3となっています。これは、CR3に達したキャラクターは【暗闇】という環境に対しての対応能力を持っていると期待できるのでランク3に配置されているのです。逆に言うと、CR1、2のキャラクターに【暗闇の帳】をぶつけるとその戦闘が破たんする可能性が大きく、適切な配置ではないということになります。
 LHZはこの「対応力」については「強力な対応手段が存在する」というアプローチのデザインを行っています。つまり、強力な効果を持つ課題であっても適切な対応能力をPCが持っていれば、比較的ローリスクで切り抜けることができるというデザイン方針なのです。

 対応手段の確保や行使をプレイヤーに促す上で重要なのが、プリプレイの今回予告やインタールードのシーン定義、そしてブリーフィングシーンです。特にブリーフィングはCRが上がるほどその重要性が増していくでしょう。
 「事前に対応しておかないとまずい脅威が存在するらしい」とプレイヤーに予想させるのは、それ自体がピンチを感じさせる良いディベロップです。ぜひ使いこなしてください。


▼エネミーの基本

 エネミーは敵対的なキャラクター全般をさし、戦闘においてPCと直接対峙する事になります。一度の戦闘で出現するエネミーのボリュームは前回のデザイナーズレターでも述べていますが、以下の程度が適切でしょう。

PCの人数対応については、PC4人であれば同じCRのエネミーを4体ぐらい配置するのが適当です。PCが5人の場合は6体、6人の場合は8体くらいが適当でしょう。
モブやギミックは0.5体、ボスは4体として扱ってください。

 上記のように多くの戦闘遭遇においてエネミーは複数体登場することになります。この時登場する複数体のエネミーは、一種類のエネミーを複数体出すよりも、エネミーのタイプを分散させて多種類で構成したほうが戦闘は面白くなります。
(とはいっても全てのエネミーを個別の種類にするとGMの負担が大きくなってしまいますので、概ね2~3種類のエネミーで設計することをお薦めします)
 PCたちがチームワークをするように、エネミーもまたそれぞれの特徴を生かして連携したほうが強力になります。これは戦闘を「作業」にしないための基本的な工夫となります。


▼エネミーの特殊能力

 エネミーの特技にも注目しましょう。これらもまた、「対応能力を必要とする」可能性があるからです。基本ルールブックのエネミーを使用する範囲ではあまり問題になりませんが、エネミーデータ(特に低ランク用のもの)をデザインしている場合には、その能力にたいして慎重に検討を行う必要があるでしょう。
 低CRのPCには、即死に近い攻撃や多重のバッドステータスに対抗する手段がないため、そのような攻撃を設定すると詰んでしまったり、プレイヤーの戦意喪失を誘発するはめになりかねません。また、他のディベロッパーにとっても非常に扱いづらいデータとなるでしょう。

 低CRのPCにとって対処することが困難な特殊能力の例をいくつか挙げてみましょう。
 まず、PCのCSを解除するような特殊能力は〈森呪遣い〉の[再生]や〈神祇官〉の[障壁]を無力化して回復能力を奪ってしまうため危険でしょう。PCの【ヘイト】を変動させて[ヘイトトップ]を入れ換えるような特殊能力も、低CRの戦士職のヘイト操作能力では対処できず、パーティの戦略を容易に崩壊させてしまう危険があります。
 その他にも、PCの移動力や射程を大幅に超える長射程・広範囲の攻撃や長距離の強制移動も、対処不能な状況を容易に作り出します。また、BSの中でも[惑乱][重篤]は特に強力であるため、低CRのPCにとっては対処困難な脅威となりやすいでしょう。
 しかしこういった脅威もPCがCR3、あるいは5、10と成長するに従って「対応可能な脅威」となってゆきます。


▼マップへの配置

 プロップやエネミーはただ選定しただけで戦闘遭遇のデザインが終了するわけではありません。当然ながらキャラクターとともにマップに配置する必要があります。
 この配置はプロップやエネミーの種類選択に匹敵するほど戦闘遭遇にとって重大な要素です。
 例えば、回復役のPCただひとりだけをマップの右端に配置して、それをモンスター4体で囲み、残りのPCは手の届かない別の場所に配置すれば、この回復役のPCが持ちこたえることはかなり困難です。
 つまりそのマップを攻略できるか――すなわち「プレイヤーが受け取る体験」は距離や位置関係に大きく左右されるのです。
 配置について考えるときヒントになるのは「通常、PCはムーブアクションで2Sq、マイナーも投資すれば4Sq移動できる」という事実です。PCとエネミーの間の距離を4で割れば、接敵するためのラウンド数が判明します。(接敵ラウンド-1)が射撃距離に入るラウンド数と思って間違いないでしょう。
 もちろんこれは移動を困難にする様々なプロップの影響をうけます。むしろ接敵するラウンド数をコントロールするために、プロップやエネミーの配置位置を決めるべきでしょう。


▼被ダメージ総量と瞬間飽和量

 PCはひとりひとりの〈冒険者〉ですが、数人集まった状態ではパーティーという別の生き物として戦います。連携を使いこなすパーティーは単なる冒険者個人の集まりとは別次元の戦闘力を発揮できるのです。
 これはダメージに対する耐久力も同じで、適切な戦士職と回復職の組み合わせはかなり大きな被害に耐えることができます。しかし、「瞬間的に耐えることができるダメージ」と「そのラウンド耐えられるダメージの量」は別個の概念として考えるべきです。
 強力な戦士であっても、攻撃特化の同一種モブ10体から間断なく集中攻撃を受けて耐えることは難しいでしょう。
 これに対するレベルデザインからの回答はいくつか存在しますが、「同じ【行動力】のエネミーは最大でも3~4体に留める」というのが一つの回答でしょう。これはエネミーの種類と数を選定する際に考慮するべき項目です。
 また、マップ配置によって調整することも可能です。つまり、エネミーをいくつかのグループに分けて、それを〈冒険者〉たちが順番に撃破していくことができるような位置に配置するのです。相対距離に変化をつけることで回復職の能力を十分に引き出す戦闘遭遇をデザインすることが可能になります。まずはゴブリンの集団を相手にし、続いてアルラウネを撃破し、さらに奥にいるゴブリンのボスを倒す。戦闘遭遇のドラマ性はレベルデザインの観点からも語る事ができます。腕に覚えのあるディベロッパーは是非挑戦してみてください。



◆良いレベルデザインへのアプローチ

 さて、ここまでは戦闘遭遇に必要な要素について点検しつつその基本的な部分を確認してきました。ここからは、これらの要素を組み合わせてディベロップを行っていく際に、どうすれば面白く良いデザインになるかを検討していきたいと思います。


▼プレイヤーに葛藤させよう

 TRPGの楽しさにおいて「プレイヤーの葛藤」は重要な部分を占めています。
 例えば攻撃のほとんどは、LHZにおいては攻撃判定を振った後ダメージを決める一連の処理ですが、そのダイスの結果は言うなれば神様の領分でプレイヤーは関知できません(関知していたらそれはイカサマですよね)。
 プレイヤーが主体的に行うのは、攻撃するかどうか(あるいは、どんな攻撃手段で攻撃するか)を決断し、ダイスを振るまでです。このときの「決断」が葛藤なのです。
 LHZはシステム設計の段階から多くの葛藤を提供するように意図されています(例えば、キャラクター作成ではいくつもの特技から限られた数個を選んで取得します)。
 良いレベルデザインとは「楽しい選択の悩みを作る」と言い換える事が出来ます。
 まず基本的な所からスタートすると「楽しい選択の悩み」には選択肢が必要です。ひとつしか選択肢のない設問は設問ではありません。葛藤のためにはふたつ以上の選択が必要です。
 そしてふたつ以上の選択肢をデザインする場合に常に注意しなくてはならないのは、「実質的に意味の無い選択肢」を作ってはいけないという事です。「右へ行けば助かるが左へ行ったら即死する」というような選択は、プレイヤーサイドから見た場合「右へ行く」しか意味をなさないために、実際には選択として機能しません。
 「同じくらいに魅力的な選択肢を複数用意する」ことが「楽しい選択の悩みを作る」の入り口となります。

 とはいっても戦闘遭遇における選択肢って具体的にはどういったものだろう? とディベロッパーは思うかもしれません。しかしそこまで複雑なことではないのです。


 上の図のような戦闘遭遇ににおいてPC戦士は左側の敵Aと先に戦うか、左側の敵Bと先に戦うか選ぶことができます。おそらく戦闘中に残った敵も合流してくるでしょうが、先にダメージを与えて優先的に撃破する敵を選べるという意義は大きいです。


 一方こちらの戦闘配置では、PC戦士には敵Aと戦う以外の選択肢がありません。(もちろん、Aに接近するか遠距離攻撃をしながら待ちかまえるぐらいの選択は可能ですが、その選択肢をよりエキサイティングにするためにはそれ相応の工夫が必要です)。

 このように戦闘遭遇であっても選択肢を提示することは可能ですし、それどころか戦闘遭遇ならではの機微にあふれる様々な状況提示という事さえ出来ます。
 もっとも、大きな選択肢がそんなに沢山あっても相談時間が増えてしまい、セッションの進行に良くない影響が出る事も考えられます。一回の戦闘遭遇では戦闘開始時点の方針決定で一回程度の選択肢提示があれば十分でしょう。あるいは増援が出現した場合なども選択肢を提示する候補となりえます。


▼ルールを伝えよう、解決方法を伝えてはいけない

 「右へ行けば助かるが左へ行ったら即死する」という二択は選択肢ではないばかりか、さらなる問題を引き起こします。このような「一見して選択肢のがあるように見える一本道」は、プレイヤーから見た場合「製作者による意志の押し付け」に見えてしまうのです。
 プレイヤーは自分たちが考えた上で決断し、その結果に一喜一憂するためにゲームに参加しているのであって、突然降って湧いた「正解」を聞きたい訳ではありません。
提示されるのはその遭遇の要となるルールや大きく流れを変えうる選択肢であって、単一の解決方法で無い方が好ましいです。これは戦闘に限らず、ミッションやEXパワーの開示についても同様の考え方が適用できます。
 GMはプレイヤーよりもシナリオに対して、つまり未来に対して多くの情報を持っていますし、それをプレイヤー側もわかっています。GMの行う「提案」が「指示」になってしまいやすいのはそのためです。
 ディベロッパーはそれを理解して「ルールや状況の提示」を行う方向性でデザインをすべきでしょう。LHZでは戦闘遭遇やミッションにおいてエンカウントシートという形のテンプレートを提供しています。それは「ルールや状況を提示して選択の葛藤をプレイヤーに任せる」ためのデザインなのです。


▼役割分担をさせよう

 プレイヤーは自分のPCを活躍させたいと思っています。自PCの活躍は、プレイヤー側から見た場合セッションの楽しみの中核です。
 しかし、ある場面での活躍を占有できるPCはひとりです。というより、ひとりで活躍するからこそ、その瞬間を「特別な活躍」と認識できるのです。4人の仲間が強力なエネミーに25%ずつダメージを与えた場合、プレイヤーは「僕が(私が)特別な活躍をした」とは思わないでしょう。かといって出てくる敵の首魁を1人のPCがたおし、他のメンバーはそれを見ているだけだとしたら、不公平ですしストレスがたまるのは明白です。
 そこで役割分担が重要になってきます。
 「AさんにできないことがBさんにはできる」というのは役割分担の絶好のチャンスです。素晴らしいことに、この場合Bさんが出来ることで活躍しても、Aさんにそれほどストレスはかかりません。その行動はAさんにはもとから出来ないからです。
 LHZではシステムの基本がこういった役割分担を志向しているので、ディベロッパーがあまり意識せずとも役割分担させる戦闘遭遇が作れます。しかし意識すればもっと良い状況を作り出せるでしょう。
 戦闘遭遇において絶好の注目点が「移動」です。12の職業、8つの種族には様々な移動に関する特技があり、それらの選択はPCの個性づけとして強力に機能します。
 しかし、何も無い【一般地形】のマップで正面からぶつかり合うだけの戦闘遭遇では、移動に関する特技を取得したPCが活躍できる場面は絶無となってしまいます。
 PCが個性的な活躍をするためにも、戦闘遭遇には移動に関する要素が配置されていることが望ましいでしょう。

 例えば、戦場に「[飛行]状態でなければ通過できない崖」が配置されていれば、《ユニコーンジャンプ》や《フライ》を取得したPCが活躍できる場面となります。同様に、戦場に川や池といった【水中】類似プロップが配置されていれば《ウォーターブリージング》などで[水棲]タグを得られるPCが活躍するチャンスとなりますし、「[邪毒]タグを持つダメージ床」であれば《アンダーツリーパス》の出番、というように、移動に関する特技が活躍できる戦闘遭遇は様々な形が考えられます。

 また、ただ単に障害を配置するだけではなく、「その障害を突破することによってボーナスを得られる」ことも重要です。例えば、近道ができる、敵の無防備な後衛を攻撃できる、トラップを解除するスイッチを押すことができるなど、ボーナスにも様々な形が考えられるでしょう。
 「そのPCにしかできないこと」と「それによって得られるボーナス」の組み合わせが、ヒロイックな活躍であり、優れた役割分担の演出です。戦闘遭遇のレベルデザインは、これらを重要な点として意識して行なうべきでしょう。


▼PCの個性や活躍を封殺してはいけない

 一方で、PCの長所を一切発揮させない、活躍させないという手段でPCを追い詰めることは容易です。PCが付与するBSを無効化する、CSを容易に解除する、ヘイトの駆け引きを形骸化させるほど高い達成値の[攻撃判定]とダメージを持つエネミー特技を設定する、【防御力】を無視する、[瞬間転移]で位置取りの工夫を無効にする、問答無用で[戦闘不能]にする、特技による移動が意味を持たない戦場、もしくは特技を無効化するプロップ――ディベロッパーにはすべてが簡単に作成できます。
 しかし、そのようなセッションはプレイヤーにとって押し付けられた状況をじっと耐え凌ぐだけのものになります。「ゲームを楽しむ」のは非常に困難でしょう。
 仮にそういったデザインが数値上の公平さや数式的な解を保証していたとしても、セッション中の楽しさを保証するとはかぎりません。ある特定の能力――BSを与える、あるいは解除する――は、単体で見た場合ある一定の価値を設定できるでしょうが、実際にキャラクターに搭載された場合の価値は、搭載されたキャラクターのほかの能力との組み合わせで大きく違います。また戦闘遭遇においてはプロップとの組み合わせでも大きく価値を変えるでしょう。パーツごとに構造を分解して公平であるというのは、決して「体験」を公平にしてはくれません。人間はむしろ数式よりも印象に左右されがちな存在であるために、不快だと感じるデザインはそれだけで不公平なのです。
 レベルデザインとは「プレイヤーの体験をデザインする」ことです。つまり悪いレベルデザインは「悪い体験をデザインする」ことでもあります。ディベロッパーはその刃の両面性を理解してディベロップワークを行うとよいでしょう。
 つまりそれはデザインを、ただの数値設計の次元からレベルデザインの次元へと飛翔させるということです。良いディベロップワークは、ディベロッパーが思うより多くのGMやプレイヤーを幸せにすることができます。彼らは敏感にそれを感じ取り、評価してくれるでしょう!



◆シナリオの中の戦闘遭遇

 さて、ここまではある任意の戦闘遭遇に対するレベルデザインを見てきましたが、一歩引いて全体を見渡してみることも必要でしょう。戦闘遭遇は様々な要素を内包していますが、戦闘遭遇そのものもシナリオに内包される一要素なのです。


▼メリハリと時間負担

 まずはその戦闘遭遇の負担の問題があるでしょう。
 「選択肢で葛藤することは楽しい」と述べましたが、全ての戦闘がタイトな判断を連続で要求されるものである、つまり複雑で難易度が高く時間も労力もかかるものであるのならば、その負担も相応に重いものとなります。
 セッション全体を見通して緩急のメリハリをつけることが必要なのです。序盤や中盤には軽快な戦闘、あるいは消耗表、クライマックスには盛り上がるだけの緊迫した戦闘やミッションという住み分けが望ましいでしょう。
 「選択肢で葛藤する」ことは個人向けである場合とパーティ―向けである場合があります。パーティー全体で悩むような選択肢は往々にして相談時間を要求するものです。見落としやすい要素ですがこのような場合、10~20分の相談時間をセッションの時間見積もりに加えると良いでしょう。


▼物語の雰囲気とフィールドの雰囲気

 シナリオには、その物語的な主題が内包されています。
 取り残された〈大地人〉の救出や、エネミー襲撃からの防衛戦といったものもあれば、お祭りの準備や、プレゼントのための果物採取だってあるでしょう。どちらもLHZにおける立派な冒険であり、シナリオをディベロップするに値するストーリーラインです。
 しかし、これらの物語の雰囲気は大きく異なるものになるでしょう。救出や防衛戦はシリアスになりますし、お祭りの準備や果物採取ならコミカルな雰囲気になるのは当然です。
 LHZはゲームですから戦闘はいずれのタイプのシナリオであれ物語のハイライトとなる可能性が高いでしょう。当然、物語の雰囲気を盛り立て、加速させるような方向性をもったデザインが望ましいです。
 シリアスなシナリオにおいて「邪悪な肉食植物の群生地」と呼ばれるプロップは、コミカルなシナリオにおいては「爆発する花畑」のように表現されるべきでしょう。
 たとえデータ面では全く同じ効果を持つプロップであっても、名前を変えるだけでそのイメージはがらりと変わるのです。解説の文章を変えればイメージ力は一層強力になります。ダメージの属性を変更するといった工夫もシナリオの雰囲気に合わせてデータを用いる有効な手段となります。


▼戦闘遭遇にその外側の影響を取り込む

 戦闘遭遇に物語側の影響を取り込むのも良いアイディアです。
 一定のラウンドが経過すると現れる敵の増援はその最たるもので、単調になりがちな戦闘であってもこれによってインパクトを与えることができます。(ただし、多用するとプレイヤーが過剰に警戒するようになって進行が遅くなったり、ブリーフィングにおける[偵察]向けのリソースや、[偵察]関連に強いPCの価値が大きく損なわれる事になるため数回に一回程度にとどめるべきです。)

 ミッションやブリーフィングの結果が戦闘に影響を与えるというアイディアも素晴らしい効果をもたらします。偵察が成功した場合、戦闘開始時の位置を選べるというだけでも、プレイヤーは自分たちがセッション中に行った行動に対して深い満足を覚えます(実際、適切に設計された戦場においては、位置を制御できることが非常に大きな見返りであるとご理解いただけますよね)。
 セッションの基本は行動(選択)とその結果の繰り返しであり、それは戦闘も、戦闘以外のミッションやブリーフィング、通常のシーンであっても変わりません。ミッションやブリーフィングという「自分たちの行動とその結果」が戦闘遭遇の初期状態という「次の状況」に影響を与えているという実感は、プレイヤーに「この世界に確実に参加している」という体験を与えます。
 こういった有機的に外部を取り込んだデザインは少し難易度が高いかもしれませんが、頭の片隅にとどめておくことは決して無駄にはならないでしょう。



◆最後に

 ここまで、非常に多くのポイントについて説明してきました。今回のデザイナーズレターはボリュームがあり、その全てを実践するのは容易なことではないでしょう。
 レベルデザインとその周辺についての考え方は、ゲームの進化(特にコンピューターゲーム)とともに多くの人たちが真剣に検討を重ねつづけた集大成でもあり、内容が大きくなるのも当然と言えます。
 しかし、この記事に書かれた基礎はシンプルです。

 そんな考え方を取り入れることによって、ディベロップにひとつの方向性が現れると思います。きっとあなたのディベロップするデータや戦闘遭遇はより良いものになるでしょう。
 この記事において、ひとつひとつの項目は考え方の提示であるとともに、あなたが戦闘遭遇をデザインする時のアイディアの引き出しとなるようにも書かれています。項目ひとつを意識して戦闘遭遇を作れば、普段とは一味違ったものがデザインできるでしょう。
 きっとあなたの作ったデータや遭遇は、多くのGMを助けプレイヤーを興奮させることができます。
 すばらしいものができ上がったら、開発チームにも是非見せてください!
 それではまた!


◆今週のハッシュトピックス

 「今週のハッシュトピックス」は、開発チームで話を聞いてみたい話題を提供するコーナーです。
 毎週話題を一つ提供していきますので、気が向いたら#LHTRPGでつぶやいてみてくださいね。

 今週の話題は「年少組の新衣装は、どれが好きですか?」です。

 レベルも上がり成長した年少組のみなさん。装備も一新して新衣装となりましたが、どうでしたでしょうか?
 衣装に関する感想を是非お聞かせくださいね。


◆ログホラウィークリーニュース

今週のログ・ホライズン関連情報はこちらとなります。

原作

9/29 ログ・ホライズン 8 雲雀たちの羽ばたき【ドラマCD付特装版】
9/29 ログ・ホライズン 8 雲雀たちの羽ばたき

マジックバッグを入手するクエストのため、トウヤら年少組はアキバを離れてはじめての五人旅に出発!  訪れた村や町で〈吟遊詩人〉の五十鈴を中心に音楽を演奏するライブツアーのような旅路。
そんな道中に出会ったのは、 昼が苦手な<吸血鬼>ロエ2、旅の物書き<大地人>ダリエラ、元の世界へ帰ることを至上目的としたオデッセイア騎士団だった!

特装版にはアニメと同じ声優陣によるドラマCD付き
アイザックvsマサチューセッツ! ?
レイネシアとクラスティの優雅な休日?
アカツキやセララが繰り広げるアブナイ女子妄想、
そしてカナミら海外チームの初登場と大ボリューム4本立て

とても大事に書いた話です。
この20年で橙乃が出来るようになったこととか当時は出来なかった事とか、学生時代を思い出したり、キラキラをまぶしくみてみたり、そんな気分で作りました。
いま青春の人にも、青春を覚えている人にも、青春を忘れてしまった人にも、読んでほしいです。

TRPG

9/29 ログ・ホライズンTRPGリプレイ ごちそうキッチンと病の典災

エルダー・テイルで出会った4人の冒険者は、アキバの街で念願のギルドハウスを手に入れた。
2つの人格を持つ少女“ナギ"の「みんなを呼んでパーティーをしよう! 」という一言で、食材あつめて大宴会「夢の満漢全席! 〈冒険者〉厨房で舞う」のほか、ナギを救うため未知の敵が待つ〈ボダレルの原野〉へと向かう「恐怖の〈疫毒〉! 〈冒険者〉災厄に挑む」! 完全新作のリプレイ2本を収録!

今回表紙は女の子(?)三人! イラストは尾﨑智美さん。
ナギちゃんの趣味悪いアロハシャツはマスダさんさんコーディネイトです、はい。

ままれ「やった―原稿完成しますた!」
F田さん「1巻よりひどいですね!」
榊原さん「1巻よりドイヒーですね」
ままれ「1巻よりまじでひどいですね」
三人「「「でも1巻より面白い!」」」
なのでよろしくおねがいします!

ログ・ホライズンラジオ エルダーテイル通信(第二・第四土曜更新)

9/27 第12回更新 パーソナリティ:山下大輝(トウヤ役)、田村奈央(ミノリ役)、松井恵理子(五十鈴役)、久野美咲(セララ役) ゲスト:寺島拓篤(シロエ役)

ファミ通.com:『ログ・ホライズン』ラジオ ~エルダー・テイル通信~ - コミニー[Cominy]


ログ・ホライズンTV再放送予定(Eテレにて、毎週土曜17:30~18:00)

9/27 PR特番『もう待ちきれない!「ログ・ホライズン」第2シリーズ』

アニメ公式サイト:NHKアニメワールド ログ・ホライズン
NHKアニメワールド ログ・ホライズン内 第二シリーズテイザーサイト ※PV公開中


ログ・ホライズンTV放送予定(Eテレにて、毎週土曜17:30~18:00)

10/04 第二期 第1話「北の国のシロエ」(仮)

アニメ公式サイト:NHKアニメワールド ログ・ホライズン


◆NextWeek

 今週の「ログホラ・ウェンズディ」はここまで。
 アニメの方は最終回を迎えてお休みかと思えば、なんとスペシャル番組があるとのこと。ログホラ8の発売もあり、週末もログホラ三昧な日になりそうですね。
 今後とも「ログホラ・ウェンズディ」をよろしくおねがいします。
 担当のエリッサでした。

© Touno Mamare 2014